チャレンジ2030
JBIBチャレンジ2030
私たち企業は、自然の恵みに依存して事業を行い、同時にまた大きな影響も与えています。そのため生物多様性条約COP15で合意された昆明・モントリオール生物多様性世界枠組(GBF)では、企業にこれまで以上の役割が期待されています。そしてGBFの達成に積極的に貢献するために、ひいては企業自身の持続可能性と発展のために、私たちは生物多様性への負荷を低減するだけでなく、自然を再び増やすこと(ネイチャーポジティブ)が必要であると認識しています。
企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB)は、生物多様性の保全に積極的に取り組む企業が集い、自然と共生する事業活動の推進を目指して協働しており、ネイチャーポジティブなビジネス、さらには経済を実現することを目指しています。
こうした考えから、JBIBでは企業として2030年までに達成するべきこととして以下の20項目を選定しました。各項目の推進状況をJBIB全体として毎年評価を行いながら、2030年までに各項目の達成レベルを高めることにチャレンジしていきます。
会員企業がこれらの項目の達成を目指して活動することで、ネイチャーポジティブ経済への移行が進むことが期待されます。JBIBはこれから毎年、会員企業の進捗状況を調査し、その結果(平均値)を公開していきます。 本年度の調査は現在進行中で、結果を集計次第、公表する予定です。
方針
1.ネイチャーポジティブの実現に貢献する
2.ネイチャーポジティブ経済へ移行する
3.自然に基づく解決策(NbS) を積極的に活用する
4.生物多様性と共存する持続可能な都市を作る
経営
5.生物多様性との関係を経営が監視し、また経営判断に取り込む
6.バリューチェーン全体で、事業の生物多様性への依存と影響を把握する
7.生物多様性と事業の関係性、また事業の影響を分析し、定期的に開示する
行動
8.生物多様性に配慮した原材料調達を行う
a. 生態系の破壊に関わるような原材料を使用しない
b. 絶滅危惧種や資源量の枯渇が懸念される原材料を使用しない
c. 認証原材料を積極的に使用する
9.環境中に流出する農薬や化学物質・プラスチック等を大幅に削減する
10.消費者とともに廃棄物やフードロスの半減に取り組む
11.ミチゲーションヒエラルキーに沿って土地を利用し、影響を最小化する
12.地域の自然に配慮した敷地管理を行い、生態系の質と量を高める
13.バリューチェーン全体での取水・排水による生態系への影響を配慮する
14.事業所に侵略的外来種が侵入・定着しないように管理する
15.生物資源の持続可能な利用と公正な利益分配を行う
16.気候変動への対応とネイチャーポジティブとを両立させる
協働
17.生物多様性ついて役員・社員の啓発と教育を継続的に行なう
18.持続可能な消費様式を推進するために消費者に必要な情報を提供する
19.科学に基づく解決を原則とし、専門機関等と協働する
20.先住民・地域社会や女性・次世代も含めた多様なステークホルダーと協働する